コーティングやワックスを施工していないなら可
洗車の後に残る水滴を勢いよく落とす事が出来る水切り。非常に便利なアイテムだが果たしておすすめできるのだろうか。詳しく説明しよう。
水切りは固い
水切りには様々な素材の物が販売されている。しかし、そのどれもが洗車部!の個人的な見解では固いと感じている。例えコーティング対応と謳われている物であってもだ。水切りはその特性上、物理的にハケの部分を車体に接触しなければならない。その点において、どれ程柔らかいと謳っている製品も硬すぎるのだ。
ではなぜ『硬すぎる』と感じるのだろうか。それは『水切り』の使用前提にあるのだ。
水切りの使用前提
どんな製品においても使用する前提が決まっている。水切りの大半に設定された使用前提は『綺麗に洗車された車』になっている。この『綺麗に』の部分は省略されているが、『出来るだけ綺麗に』ではなく『完璧に綺麗に』の意味だ。何故なら水切りは『汚れが残った状態で使うと非常に危険』だからだ。
固い汚れを引っ掛けると傷になる
水切りは車体の上を滑らせて使用する。その途中で固い汚れがあったらどうなるだろうか。運が良ければ汚れは水切りの上を通り過ぎて車体は綺麗になるだけだろう。しかし、運が悪いと汚れは水切りの下に潜り込む。更に運が悪いと水切りと車体の間に挟まり、手を動かした分だけ車体にこすりつけられる事になる。結果、水切りの後には長い傷が1本できあがるのだ。もうお分りだろう。水切りで一番怖いのはこの傷なのだ。
コーティングやワックスも破損する
水切りで出来る傷は車体だけでなくコーティングやワックスにも影響を与える。残念ながらいくら丈夫なコーティングやワックスであっても固い汚れが引きずられてしまうと破損してしまうのだ。特に効果期間が長いコーティングを破損してしまうのは非常にもったいない。
完璧に洗車出来ているなら使用可能
ここまでで、完璧に洗車出来ていないと水切りは傷やコーティング、ワックスの破損につながる事がわかった。もちろん、洗車を完璧に行い、固い汚れが全く無い状態まで持ち込めるのであれば水切りを使用する事は問題ない。柔らかな素材でコーティング対応をうたっている物なら、破損も起こりにくいだろう。
セームでの拭き取りが無難
洗車部!としては、洗車後の水分除去はセームでの拭き取りをおすすめしたい。水切りはセームより圧倒的に固く、万が一汚れを見逃していた時に傷になる可能性が高すぎる。大事な車体を傷つけない為には水切りではなく柔らかなセームでの拭き取りがおすすめだ。