洗車グッズは星の数ほど存在するが、その中でも人気を集めるのが『ムートン』だ。羊の毛を使用したグローブ型の洗車手袋には3つのメリットと5つのデメリットが存在する。詳しく説明しよう。
ムートンのメリットとデメリット
3つのメリット
ムートンのメリット
- 手のひら感覚で力を入れやすい
- 一度に磨ける範囲が広い
- 洗車中に落とす可能性が低い
手のひら感覚で力を入れやすい
ムートンは手袋型の形状をしている為、力を込めた洗い方に適している。スポンジだとどうしても掴む方に考えが行ってしまい磨きに力が入れづらくなる。しかし、ムートンなら手の平と同じ感覚で磨きが出来るので簡単に力を入れて洗浄することができるのだ。
一度に磨ける範囲が広い
スポンジは手のひらで握り込む都合上、力をかけられるポイントが点に近くなり小さくなってしまう。その点、ムートンは手のひら全体で力をかけられるので、力が入る面積が大きくなり一度に磨く範囲を広く取ることができるのだ。
洗車中に落とす可能性が低い
スポンジは手を開くと簡単に落ちていく。洗車中もしっかり持ち続けなければ簡単に地面に落下してしまう。洗うことに気を取られすぎると握る力が弱まりスポンジを落としてしまうことはよくあるミスだ。その点、ムートンはグローブタイプなので手を振り回しても簡単には抜けない。もちろん手の力を抜いたくらいではまったく落ちる気配がない。この為、うっかり洗車中に落としてしまうミスが無くなるのだ。
5つのデメリット
良いことばかりに見えるムートンだが、実はデメリットも数多く存在する。
ムートンのデメリット
- 泡持ちが良くない
- 洗い方が悪いと毛が絡まる
- 落とすと捨てなければならない迷信がある
- 接触洗浄なので洗車傷の可能性がある
- 毛に汚れが絡まり傷になる可能性がある
一つずつ見ていこう。
泡持ちが良くない
ムートンの持つ柔らかな羊毛はさぞかし泡持ちが良さそうかと思いきや、実は泡持ちはイマイチなのだ。バケツに貯めた泡にムートンを浸しても羊毛は表面にしか泡が付着してくれずあまり染み込まないのだ。この為、広範囲を洗車するには頻繁な泡の付け直しが必要になる。大きな車だと面倒に感じるかもしれない。
洗い方が悪いと毛が絡まる
購入して直ぐの状態は細い羊毛がすべてきれいに整えられた状態だが、使い方が悪いとすぐに羊毛同士が絡まって太い塊になってしまう。こうなると泡が付きづらく汚れも落としにくくなってしまう。毛が固まる最大の原因はムートンの動かし方にある。ムートンは直線方向に動かして使うと絡まりづらいが、円を描くようにランダムに動かしてしまうとすぐに毛が丸まって絡まってしまう。スポンジより洗い方に気を使わねばならないのだ。
落とすと捨てなければならない迷信がある
実質的にはデメリットではないかもしれないが一応上げておきたいのが『ムートンは一度落とすと再利用できず捨てなければいけない』という謎の迷信だ。誰が流行らせたのか良く分からないが、もちろん一度落とした程度で捨てる必要はなく、きれいに洗って汚れを除去すれば使用して構わない。そもそも車体を洗浄する上でいくらでも汚れがムートンに付着する訳で、落として付着した汚れと代わりがあるわけではない。強いて言えば落とした場合の方が大きめの小石などが付着する可能性が高いため、気をつけて洗う必要があるくらいだ。『ムートンは毛が長いから落としたら汚れは取れない使い捨て製品』という大いなる勘違いはある意味ムートンを特別視させてしまうデメリットなのかもしれない。
接触洗浄なので洗車傷の可能性がある
ムートンは柔らかな羊毛でできており傷など付きそうもないと思われがちだが、それは誤りだ。ムートンが『接触して洗車する道具』である限り、車体との摩擦が生じ、それが傷になる可能性はゼロではない。硬いスポンジを使用するより柔らかな羊毛は、発生確率こそ低いだろうが、傷を発生させる要因になりえるのだ。
毛に汚れが絡まり傷になる可能性がある
ムートン特有の傷になる原因として『羊毛に絡まった汚れによる傷』が挙げられる。ムートンは毛足が長い羊毛が使われているが、洗車中に落とした硬い汚れが羊毛に絡まり自然に落ちなくなる事がある。もちろん、バケツに張ったカーシャンプーに浸して揉み洗いすれば簡単に落とせる。しかし、洗車中に硬い汚れを巻き込んでいることに気づかず力を入れて洗い続けてしまうと、硬い汚れが車体を傷つけてしまう事があるのだ。
ムートンよりおすすめな洗車方法
メリットも多いが意外とデメリットも多く存在するムートン洗車。洗車部!ではムートンを超えるおすすめ洗車方法を紹介している。詳しくは『ムートンより傷がつかないたった1つの洗車方法』で紹介しているので参考にしていただきたい。