デリカD:5メンテナンス

【デリカD:5】DIYで出来る簡単なタイヤの交換方法

DIYでデリカD:5のタイヤ交換をする為に必要な道具とやり方を紹介する。これを見ればシーズン毎のタイヤ交換はバッチリだ。DIYでタイヤ交換して作業工賃を浮かせてしまおう。

 

タイヤ交換の手順

  • 道具を揃える

  • タイヤを買う

  • 場所の確保

  • 輪留めをする

  • ウマ(リジットラック)を準備する

  • ジャッキポイントを確認

  • タイヤを少しだけ緩める

  • ジャッキアップ

  • ウマ(リジットラック)をかける

  • ナットを外す

  • タイヤを外す

  • タイヤの元の場所が分かるように印をつける

  • ハブ周りの錆を確認する

  • ハブリングを装着

  • タイヤを取り付けてロックナットとナットでゆるく固定

  • タイヤが軽く設置する程度までジャッキダウン

  • トルクレンチで規定トルクで締め付け

  • 後ろタイヤも同様に作業する

  • 5kmほど走行チェックを行う

  • 再度トルクレンチで増し締めをする

  • 外したタイヤを洗浄する

  • 外したタイヤを保管する

  • ロックナットの鍵は車のメンテナンス時には持参する

 

step
1
道具を揃える

道具を揃えよう

 

デリカD:5のタイヤ交換に必要な道具は以下の通りだ。車載工具を使う手段もあるが、品質がイマイチで故障しやすい。安全に作業する為に信頼度が高い道具を揃えよう。

必要なモノ

 

step
2
タイヤを買う

ミツビシ デリカD:5(CV5W)用 タイヤ銘柄: ヨコハマ アイスガード SUV G075 タイヤサイズ: 235/70R16 ホイール: スペシャルセッティングホィール スタッドレスタイヤ&ホイール4本セット【16インチ】

様々なタイヤ、ホイールが発売されている。

使用できるタイヤ、ホイールが多過ぎて迷ってしまうくらいだ。好みのホイールとタイヤを選択しよう。

 

step
3
場所の確保

タイヤ交換時にはジャッキで車を宙に浮かせ、タイヤを外して一時的に走行不能な状態にする。すぐに移動できない状態となる為、通行の邪魔にならない場所を確保して作業しよう。

 

step
4
輪止めをする

車体をジャッキアップすると車体に傾きが生まれ、ブレーキがかかっていないとタイヤは簡単に転がってしまう。

タイヤが外れた状態で車体が動くと大惨事になってしまうので、タイヤに輪止めをかましてブレーキが外れても簡単に動かない様にしよう。

輪止めを使用する

タイヤを固定するためには輪止めを使用する。停車しているバスなどに三角のブロックがタイヤに挟んでいるのを見たことはないだろうか。輪止めとはアレのことである。

大きなバスでもあの三角のブロック一つで坂道を転がっていくのを防いでくれる。車は動き出す際に大きな力が必要になるので、動き出す瞬間に必要な力を三角のブロックでさらに大きくしてやることで勝手に動き出す危険を防ぐことができるのだ。

 

輪止めの設置方法

 

輪止めは2つ1セットになっていてタイヤを挟み込む様に固定する。浮かせるタイヤが前輪なら後輪2つに輪止めをしよう。後輪を浮かせるなら前輪に輪止めをすればOKだ。

 

輪止めのやり方

  • 前輪を浮かせるなら後輪2つに輪止め
  • 後輪を浮かせるなら前輪2つに輪止め

 

step
5
ウマ(リジットラック)を準備する

万が一車が落下した際の安全装置

タイヤを浮かせている間にジャッキが外れてしまうと大惨事になってしまう。万が一に備えて支えるウマ(リジットラック)を噛ませておくことで車が落下してもウマが車体を支えてくれるので作業者や車の損傷を防ぐことができるのだ。

 

ウマをかける位置

車には必ず前輪後輪それぞれの近くにウマをかける場所が決められている。デリカD:5の場合は写真のように銀色の金具に切り欠きがつけられており、かける場所がわかりやすくなっている。車の整備マニュアルにもきちんと明記されているので他車の場合はまずマニュアルを確認してみよう。

 

車体が上がったらすぐにかけられる準備を

車体が上がったらいつ落下しても良いように、すぐウマを掛けられるよう側に準備しておこう。

 

step
6
ジャッキポイントを確認する

ウマをかける準備が出来たらジャッキの準備に移ろう。ジャッキはどこにかけても良いというわけではなく、かけて良い場所は厳密に決められている。

デリカD:5の場合は車体が約2tもあり、かける場所を誤ると重量に耐えかねて破損してしまう可能性がある。

場所をしっかり確認して作業しよう。

デリカD:5前輪側のジャッキポイントは車体前から覗き込んで見える写真の位置だ。

穴の空いた金具ではなく、その奥の斜めになったプレートがジャッキポイントだ。

ジャッキをかけると写真の様になる。頼りなく見えるかも知れないが、前輪をあげてもきちんと支える強度があるので安心して欲しい。

 

step
7
タイヤを少しだけ緩める

腰を痛める恐れあり

ホイールナットは固着して回りにくいことがある。下手に回そうとすると腰を痛める恐れすらある。そんな時はクロスレンチが便利だ。

ホイールナットにクロスレンチを噛ませたら体重をかけて踏みつけることで腰を痛めず簡単に緩めることができるのだ。

 

ナットは車体を浮かせる前に緩める

車体を浮かせる前に、タイヤのナットを緩めておこう。車体が浮いた後は車輪が回る状態になるのでナットを回そうとするとタイヤも空転してしまい緩めることが出来なくなってしまうのだ。なお、車体はまだタイヤで支えられている状態なので緩めるのはわずかで良い。完全に外してしまうと危険なので注意しよう。

 

 

 

 

step
8
ジャッキアップ

フロアジャッキは余裕を持ったものを選ぼう

ジャッキは持ち上げられる重量が決まっている。軽自動車や軽めの普通車なら1トン前後だが、デリカD:5はなんと2トンある。オプションもてんこ盛りにしている洗車部!のモデル車両はもっと重い。安全に直結するのでフロアジャッキは余裕を持った重量制限のものを選ぼう。洗車部では3トンの物を使用している。

 

ジャッキアップする

 

タイヤのナットが無事に緩んだらジャッキで車体を浮かせていこう。ジャッキポイントにしっかりミートしていることを確認しつつゆっくり上げていこう。

天井が低い場合は念の為、ぶつけないように状態を見ながら上げていこう。

 

step
9
ウマ(リジットラック)をかける

ウマが掛けられる高さになったらすかさずウマを入れよう。万が一ウマがない場合は交換予定のタイヤや外したタイヤを入れておこう。

 

step
10
ナットを外す

車体が上がったらナットを全て外していこう。ナットは全てを均等に緩めていくと外しやすい。

固着している場合は、四叉レンチを片手で固定しつつ足で踏んで体重をかけることで回せばOKだ。

外したナットは誤って踏みつけると危険なので作業の邪魔にならないように隅にまとめておこう。

 

step
11
タイヤを外す

ナットを外すとタイヤがフリーになり外すことが可能になる。手前に引くだけで簡単に外すことが可能だ。タイヤは重たいので手を挟まないように、腰を傷めないように慎重に取り外そう。

 

step
12
タイヤの元の場所が分かるように印をつける

タイヤは前後左右で摩耗の度合いが異なる。この為、タイヤ交換のタイミングで取り付け箇所を変えてやると均等にタイヤを使うことが出来、長持ちさせる事ができる。

この為、付箋などにどの位置で使用していたかをメモしてタイヤに貼り付けておけば次のシーズンで使用する時に場所を変更して取り付ける事が出来る。

なお、タイヤのローテーションについてはこちらで紹介しているので参考にして欲しい。
(デリカD:5は4WD/AWDの項を見よう)

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step
13
ハブ周りの錆を確認する

タイヤが外れるとブレーキ一式が確認できる様になる。

ブレーキ周りは多少サビが発生している可能性がある。丸いディスク部分ならブレーキが使用される過程で研磨されるのであまり問題はない。

しかし、中央の金色の丸いリングやナットを留めるネジ部分は錆びているとタイヤがハマりづらくなる。酷いサビが発生していたら錆落としで掃除してやろう。なお、その際にはブレーキ部分にかからないように十分注意しよう。万が一ブレーキにかかってしまうと、正常に動作しなくなる恐れがあるからだ。予めビニール等を仮止めして保護するほうが良いだろう。

 

step
14
ハブリングを装着

タイヤを固定するためのボルト、並びに中心にあるハブはメーカーによって仕様が異なる。その為、安全に取り付けるためには必要なホイールに合わせたハブリングを揃えておく必要がある。

デリカD:5の場合は67mmのハブが使用されているので内径が67、外形はホイールに合わせたものを用意しよう。

今回はデリカD:5のホイールでは王道とも言えるMK-36を使用する。ホイール側に合わせてハブリングは73/67を用意した。

 

ハブリングは車体側の中央にはめ込む形で使用する。

上の写真の様にハブリングの裾が広がっている方を車体側にしてはめ込むだけで特に固定等は必要ない。

 

step
15
タイヤを取り付けてロックナットとナットでゆるく固定

ナットは星型に留める

ハブリングが装着できたら交換するタイヤをはめ込もう。そっとボルトに差し込んで奥まで押し込み、外れないように手で回る分だけナットで固定しよう。

手で回しにくい場合はトルクレンチのビットソケットを手で持って回すとやりやすい。

ナットの取り付け方

ナットの取り付けは『少しずつ、星型に取り付け』が基本だ。1つずつナットを締め付けてしまうとホイールの取り付けが斜めになり、タイヤの減りが偏ってしまったり制動力が発揮できなかったりする不具合が生じる。

まずは全てのナットを『軽く』取り付ける。そして星を描くように全てのナットを均等に締め付けて行く。こうすることでホイールが斜めにならず正しく取り付けすることが出来るのだ。

なお、この状態ではトルクレンチは使用しないの。タイヤが地面に設置していないとタイヤが空転してしまうからだ。

 

step
16
タイヤが軽く設置する程度までジャッキダウン

ナットを軽く閉められたら地面に軽く接してタイヤが回らなくなる程度に地面に設置させよう。

ウマ、その他車体の下に潜っているものをすべてどかせてから、ジャッキを緩めて車体を下ろそう。

ジャッキはゆっくり緩めても車重によりある程度勢いよく降りてくる。車は非常に重たいので、挟まれてしまうと一人では脱出することは難しい。

万が一車体不安定になったりしても体で支えようとせず逃げるようにしよう。

 

step
17
トルクレンチで規定トルクで締め付け

タイヤの締め付けは必ずトルクレンチを使う

走行中にタイヤが外れることを想定してほしい。どこで何キロで走っていても一大事になることは想像に難くないだろう。高速道路でタイヤが外れでもしたら大惨事にもなりかねない。そうならないようにタイヤの締め付けトルク(締め付ける強さ)は必ず規定値を守る必要がある。

締め付けトルクを守るためにはトルクレンチと呼ばれる専用工具が必要だ。少し根が張るが計測器具でもあるので精度がしっかりしたエマーソンのものなどを選ぼう。

 

規定トルクで締め付ける

タイヤが接地したらトルクレンチを使い規定トルクで締め付けを行う。必要なトルクは以下の通りだ。

 

デリカD:5タイヤ締め付けトルク

  • 88-108N・m
  • トルクレンチは標準の98N・mに設定

上のメモリで『98N・m』ちょうどにメモリを合わせてから、下のメモリで『5』に設定しておけば93-108N・mになるので規定トルクを満たす事が出来る。

トルクレンチをナットにかけ、『コキッ』と音がするまで回してく。

 

step
18
後ろタイヤも同様に作業する

基本的に前輪と後輪で異なるのはジャッキポイントのみだ。後ろ側のジャッキポイントはスペアタイヤの少し奥にある丸い穴あき出っ張りがついたフレームを使用する。一見、狭いように見えるがジャッキを当てる十分な広さは存在する。落ち着いてジャッキの中心に当たるように調整しよう。

 

step
19
1キロほど走行チェックを行う

取付時にはタイヤは正しくついている様に見えても、実は斜めになっていたりナットが緩かったりなどといった不具合があると走行中に以下の様な異常が発生する。

メモ

  • 普段と異なる走行音がする
  • ハンドルが勝手にどちらかに切れていく
  • 異常な振動が発生する

取付後は1kmほど中低速で走行し、異常が出ていないか注意深く確認しよう。

 

step
20
適宜トルクレンチで増し締めをする

どれだけ丁寧にトルクレンチで締めても、一定量走行すると少量の緩みが生じてくるものだ。マニュアル上は1,000km到達時点で増し締めとなっているが、洗車部!では安全を考えて最初の1km地点で取り付け具合の確認に加えて増し締めしておくことをお勧めする。

 

step
21
外したタイヤを洗浄する

シーズンを終えて取り外したタイヤとホイールは必ず洗浄して綺麗にしてから保管しよう。

汚れが残っていると保管中にタイヤのゴムや金属を傷めてしまう。また、次のシーズンに装着しようとして汚れが残っていると残念な気持ちになってしまう。

 

step
22
外したタイヤを保管する

無事にタイヤの取り外し、洗浄が出来たら次のシーズンまで大切に保管しよう。

タイヤの保管は基本的に横積みが基本だ。タイヤの一番下にスノコを敷いてその上にタイヤを積み上げていく。

スノコが用意できない場合は上の様な横積みラックを使用するのも良いだろう。

保管場所は直射日光の当たらない冷暗所が推奨だ。ガレージがあるならその中で問題ない。コンクリート造りのガレージは湿度が高くなりがちなのでたまに開閉して空気を入れ替えてやると良いだろう。

直射日光が避けられない場合は、上の様な遮光カバーで覆ってやればOKだ。

 

step
23
ロックナットの鍵は車のメンテナンス時に持参する

盗難を防いでくれる便利なロックナットだが、その防御力の高さ故、カーディーラーですら簡単に外す事が出来ない。

定期点検や車検にはタイヤを外してブレーキパッドの残りを確認する項目が存在する。

カーディーラーに点検を任せて代車で帰宅すると電話が鳴り、ナットが外せないから専用ビットを持ってきて欲しいと言われてしまう。

ロックナットを解除する鍵(専用ビット)はメンテナンス時に持参して必ずディーラーに渡しておこう。

 

難しそうと思ったら無理せずお店へ

タイヤ交換の流れを書きましたが、読んでみて『これ、難しいな、、、』と感じてしまう様なら無理せずお店に依頼しよう。DIYで交換するメリットは、一度道具を揃えれば何度でも無料で交換出来るのですが、作業ミスで車を壊したり怪我をしては元も子もない。

持ち込みのタイヤ交換費用

お店により値段は様々ですが、目安は2,000/本だ。つまり4本で8,000円がタイヤ交換費用にかかる費用だ。タイヤは春秋で交換するので年に2回タイヤ交換が発生する。つまり16,000円が年間費用となる。

金額を負担に感じるならオールシーズンタイヤも検討

毎年16,000円も払うのは辛い、と感じるのであれば、ここ数年で脚光を浴びているオールシーズンタイヤを検討しても良いかもしれない。オールシーズンタイヤは夏も冬もそれなりに走行できる四季がある日本にぴったりのタイヤだ。一度取り付けてしまえばタイヤの寿命が来るまでつけっぱなしでOKだ。シーズンごとの交換もないので費用がめちゃくちゃ安くなる。

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オールシーズンタイヤに興味がある方はこちらの記事に詳しくまとめているので参考にしてほしい。

 

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