冬になると雪が降る地域に住んでいたりスキーやスノーボードなどのウインタースポーツを楽しむ人にとって雪道走行は避けられない。雪は一見して水がフワフワに固まっただけの綺麗なものの様にも思える。
しかし、実際は車に良くない成分がたくさん含まれている。具体的に説明しよう。
1 雪道走行後の車に付着するもの
あなたの車が雪道から帰ってきた後には何が付着しているかご存知だろうか。実は以下にあげる通り様々なものが付着しているのだ。
雪道走行後に車に付着するもの
- 雪
- 泥
- 融雪剤
一つずつ詳しく見ていこう。
1.1 雪
雪道を走行する中で一番多いのは当然ながら『雪』だ。雪自体はそれ程大きな害はない。タイヤや車の下回りに付着しても時間とともに溶けて消えてしまう。
余程大量にホイルやサスペンションに詰まったりしない限りは問題ない。
1.2 泥
雪道を走ったあと、車の汚れが目立ちやすくなる。これは車が何台も走ることにより雪が泥にまみれ、あなたの車に雪ごと付着する。雪が混じった泥は泥単体よりも車に付着しやすくなり車が汚れやすくなってしまうのだ。
やがて雪が溶けても汚れだけが残り、乾燥した道を走る時より汚れが目立つ様になる。
1.3 融雪剤
雪道走行で最も恐ろしいのがこの『融雪剤』だ。融雪剤は水の凝固点を大幅に下げる効果があり通常0度で凍る水をマイナス50度前後まで凍らない様にしてくれる。
このおかげで、道路が凍結せず安全な運転が可能になるのだ。凍結が心配される様な地域では寒くなり始めた時点で路肩に融雪剤の袋が積み上げられ、気象に合わせて散布されている。しかしながら、融雪剤は良いことばかりではない。融雪剤には酸化を促進する作用があるのだ。
融雪剤は車を錆びさせてしまう
融雪剤は水の凝固点を下げる代償として、車に酸化反応をもたらしてしまうのだ。その結果、融雪剤が付いたまましてしまうと徐々に錆びが広がってしまうのだ。融雪剤は道路に散布されるので、地面に近い所から錆びが進行する。
タイヤを外して見たら、タイヤを支えるボルトが一つ残らず錆びていたというケースは非常に多い。
泥と汚れの対策方法
では、この厄介な泥と融雪剤にはどの様な対策が有効なのだろうか。答えは洗車部でもお馴染みのコーティング剤のピカピカレインだ。
2. ピカピカレインの活用
洗車部!でもイチオシの自分で施工出来るコーティング剤のピカピカレインシリーズには耐酸性の性能があるので融雪剤に強いのだ。
コーティングが初めてという人は値段的にもお手頃なピカピカレインプレミアム【滑水性】 がおすすめだ。
耐酸性で融雪剤にも耐える
コーティング剤には色々な種類がある。しかし、耐酸性を備えたコーティング剤は非常に少ないのだ。ピカピカレインシリーズは耐酸性を獲得しており融雪剤の酸にも負けず性能を維持する事が出来るのだ。
なお、1200度の耐熱性能もあるので温度が高くなるマフラーにも施工出来てしまう。ピカピカレインを車体に施工してもあまりが出ると思うので、それを使って錆びやすいホイルやマフラーに施工するのがおすすめだ。
基本性能で融雪剤を落ちやすくする
まずピカピカレインシリーズの持つ基本的な性能である強固なガラス被膜により、汚れを非常に取れやすい状態に保つ事ができる。
施工すると上の写真の様に水滴がガラス被膜に弾かれてまん丸に盛り上がる。
水滴はとても滑りやすく、少し風を送るだけで飛ぶ様に流れて行くのだ。この性能のおかげで付着した泥や融雪剤を簡単に落とせるようになるのだ。
融雪剤の対策は高圧洗浄機がおすすめ
融雪剤の厄介な所は錆が車の下回りに集中して発生する所だ。例えば以下の様な部位に汚れが集中する。
融雪剤で錆びやすいパーツ
- ホイル
- マフラー
- その他むき出しの金属パーツ
これらの部位に共通するのは『手が届かない所』だという事だ。手洗いの洗車では到底落とせない位置にあり、綺麗に洗車したつもりでも、実際は全く洗えておらず、いつの間にか錆びてしまうのだ。
これらのパーツの錆びを防ぐには『高圧洗浄機』が非常に有効だ。
3. 高圧洗浄機で手の届かない場所を洗う
手元に高圧洗浄機がない人向けにおすすめの機種を紹介する。
ケルヒャーK5サイレントカーホームキット
高圧洗浄機といえばケルヒャーを思い浮かべる人も多いだろう。ドイツ発祥のケルヒャーは全世界で販売されている高圧洗浄機の有名メーカーだ。車の裏に付着した融雪剤を落とすためには、長い柄と角度がついた先端部が必要になる。この二つがセットになっているのが上記のK5セットだ。
性能は折り紙付きだが、難点は少々お値段が高いところ。懐具合が淋しい人は次のヒダカHK-1890を検討しても良いだろう。
ヒダカHK-1890
ヒダカ 高圧洗浄機 HK-1890 本格洗車セット は日本の日高産業が開発した高圧洗浄機だ。ケルヒャーと似た黄色のカラーリングだが、恐らく日本人に染みついた『高圧洗浄機といえば黄色』というケルヒャーが産んだ文化によるものだと思われる。
しかし、その実、中身はケルヒャーとは異なり完全オリジナルだ。性能はケルヒャー以上、お値段はケルヒャーより圧倒的にリーズナブルという嬉しい内容になっている。融雪剤を落とすために必要な長い柄と角度がついた先端部を備えたオプションがセットになった上記のヒダカ 高圧洗浄機 HK-1890 本格洗車セット がおすすめだ。
このセットにはバリアブルアンダーボディースプレーランスというパーツが備えられている。標準の超高圧水放出機能に加え、このアンダーボディースプレーランスで融雪剤の除去が簡単に出来る様になるのだ。
ここから先はこのヒダカ 高圧洗浄機 HK-1890 本格洗車セット を例に洗い方を紹介する。
バリアブルアンダーボディースプレーランスの使い方
取り付け方
ヒダカのトリガーの先端に他のオプションと同じく押し込みながら回す事で固定される。
ランスは上の写真の様に非常に長く、車体下に楽々と送り込むことができる。
放水形状の調整
しっかり固定出来たら放水形状を調整しよう。放水形状はバリアブルアンダーボディースプレーランスの先端を回す事で調整できる。放水形状は『直線』と『扇状』があるが、洗車では必ず『扇状』を使用しよう。
『直線』だと威力が高すぎて車を痛める恐れがある。『扇状』なら程良い威力まで抑えられるので、車を痛める心配が減る。洗車時には必ず『扇状』を使用しよう。
ホイルの洗い方
ホイルは車側に立っても十分に見える為、洗いやすい部類のパーツだ。しかしながら、ホイルのスポークやブレーキ部品などに阻まれて手作業では洗いづらい。
そこで、バリアブルアンダーボディースプレーランスを側に置き、高圧水を噴出する事で一気にホイルの全面から奥まで融雪剤を落とす事が出来る。
通常ノズルは『上から下』にしか放水出来ず、ホイルに噴射できる範囲に死角が多かった。バリアブルアンダーボディースプレーランスの素晴らしい所は『下から上、上から下双方の放水が出来る』所にある。
しかし、バリアブルアンダーボディースプレーランスなら下から上に向かって楽々放水出来る。このお陰で、ホイルの中をくまなく洗浄し融雪剤を除去する事ができるのだ。
マフラーの洗い方
マフラーは外から見ると排気口しか見えないが、実際はエンジンまで車体の下を長いパイプで繋がっている。車体の真下に存在するので融雪剤は必ずと言っても良いほど付着する。融雪剤を放っておくと錆が始まってしまうのだ
この写真は私の愛車であるデリカD:5だが雪山にスキーに行った後、融雪剤の事に気が回らず放置していたらあっという間にマフラーが錆びてしまった。それまでの走行では全く錆が出なかったのに、雪山に行った後の錆の発生と進行はとても早かった。
気がついてから慌てて錆止めを塗ったが、残念な事に一部の錆は残ってしまった。この様な残念な結果にならない為にも、雪深い場所に遠征したら早めに融雪剤を落としておく事をおすすめする。
では、具体的な融雪剤の除去方法に移ろう。
バリアブルアンダーボディスプレーランスを使用した融雪剤の落とし方
マフラーは車体の下に位置するので全てを目視するのは難しい。そこで、バリアブルアンダーボディースプレーランスを下の動画の様に地面につけ、下回り全体を洗浄してやる。
そうすればマフラーはもちろんのこと、下回りに存在する他の金属パーツも併せて洗浄する事が出来るのだ。もちろん、目視できるできるマフラーの末端や触媒が入ったタイコ部分は丁寧に洗ってやろう。
水には濡れにくいので手軽に実施
バリアブルアンダーボディースプレーランスは長い柄が付いているので、噴射部分から身体を離しやすい。そのおかげでほとんど身体が濡れることが無いので雪山に行く機会の多い真冬でも気兼ねなく作業する事が出来るのだ。
まとめ
いかがだっただろうか。雪道を走行すると泥や融雪剤との接触は避けられない。しかし、幸運な事にピカピカレインプレミアム【滑水性】 とヒダカ 高圧洗浄機 HK-1890 本格洗車セット を使えば錆びてしまうリスクは大きく下げられる。
それだけでなく、汚れを落としやすくなるので洗車時の仕上がりもワンランク上を実現出来てしまうのだ。ぜひあなたも手に入れて融雪剤の不安を解消してしまおう。